イノベーション創出とデザイン思考

ビジネスモデルにイノベーションを起こす

2018-01-01から1年間の記事一覧

Topic112 原著に立ち返る

今回は最近の出来事から雑感を述べます。 自分はLEGOⓇSERIOUS PLAYⓇメソッドと教材活用トレーニング修了認定ファシリテーターの資格を持っています。レゴ社で開発された教育プログラムのメソッドです。このメソッドでは、市販されていない特殊なブロックを使…

Topic111 デザイン思考は魔法の杖ではない

デザイン思考を試みたが、上手くいかないと聞きます。何をどうして、上手くいかなかったのか話しを聞くと、目の前の改善するべきことが明確になっていたのだといいます。その改善するべきことに対して、デザイン思考を適用したのだといいます。 きっと、デザ…

Topic110 デザイン思考の核はマインドセットにある

デザイン思考を実施するときに、プロセスやツール類にばかりに気を取られていませんか?実は一番大切なのは「心構え」です。 スタンフォード大学のd.schoolが出しているドキュメントでは、デザイン思考における7つの心構えが冒頭に記されています。 ・言う…

Topic109 知識をいくら積み重ねてもデザイン思考からイノベーションを起こすことはできない

何年も前のことですが、サイバーエージェントの藤田社長がビジネスはコツコツするものだと言われていました。 何ごともコツコツと積み重ねなのは同じです。 LEGOⓇSERIOUS PLAYⓇというコンサルティング、ファシリテータのメソッドがあります。このメソッドで…

Topic108 PDCAとデザイン思考の違いはマインドセットにある

イノベーションを起こすにはプロセスが重要となりますが、それと共にマインドセットの醸成も必要となります。 プロセスに注視し、PDCAとデザイン思考のプロセスが酷似していることが指摘されます。実は、その2つの大きな違いはマインドセットにあります。 PD…

Topic107 目的、目標、手段を使い分けていますか?

AIやIoTを使って何かをしたいと耳にすることがあります。AIやIoTを使うことが目的になっています。 ですが、AIやIoTは手段であって目的にはなり得ないです。AIやIoTでなくても目的を達成できれば、それで良いのです。 AIやIoTという前に、手に入れたい理想の…

Topic106 イノベーションを創出するときに、テクノロジーを起点にするのか?お客さんを起点にするのか?

書籍「デザインの次にくるもの」では、イノベーションを2つの基準で分類しています。 革新性の度合い発生要因 革新性の度合いとは、次の2つです。 急進的なイノベーション漸進的なイノベーション 革新性の度合いは、こんな言い方もできます。 レボリューシ…

Topic105 ビジネスを成功に導くには3つの視点が必要

「鳥の目」「虫の目」「魚の目」がビジネスには必要です。 「鳥の目」とは高いところから全体を見渡す視点「虫の目」とは低いところから細部に至る視点「魚の目」とは未来を見通す視点 ビジネスモデルキャンバスは事業全体の価値を見渡す「鳥の目」バリュー…

Topic104 否定や拒否からはイノベーションは生まれない。所属している組織では共通言語を持っていますか?

人は十人十色です。多様な人たちの知見が集まることがイノベーションを生むことにつながります。自分と考え方や価値観が違うからと言って否定するのではないのです。むしろ、それを受け入れて、もっと素晴らしい発想につながらないかと便乗してしまうのです…

Topic103 ビジネスで振り返りをするときは「Who」ではなく「Why」の視点を持つ

国内において「PDCA」はしっかりと浸透しています。 P:planD:doC:checkA:action 「C:check」でどんなことが行われているでしょうか? 上手く行かなかったのは誰のせい?になっていませんか?そこに特定の個人に対して否定するようなメッセージがありませんか…

Topic102 人の言動や気持ちには矛盾があるもの、その矛盾にこそニーズのヒントがある

人の言動や気持ちは論理だけで推し量れるものではないです。論理では、はかり知れない言動や気持ちの変化があるものです。そこには矛盾が生じます。矛盾のことをジレンマともいいます。 そろそろ結婚を考えている女性を例にします。 「彼氏の気持ちをしっか…

Topic101 デジタルカメラがフィルムカメラの市場を駆逐した理由は何か?

デジタルカメラが登場したばかりの頃は、写真の出来栄えにおいてフィルムカメラに遠く及ばないと軽視する風潮がありました。その後のデジタルカメラの技術の進歩で写真の解像度は飛躍的に向上しました。 デジタルカメラが普及したのは、写真の出来栄えによる…

Topic100 ビジネスモデルの出発点は顧客の課題にある

ビジネスモデルキャンバスを発案されたアレックス・オスターワルダー氏によれば、製品と市場のフィットはレベルゼロと位置づけています。レベルゼロと言うのは、ビジネスモデルを考える以前の段階です。さらに、リーンスタートアップによれば、製品と市場の…

Topic99 ビジネスモデルキャンバスをチェックリスト化していませんか?

ビジネスモデルキャンバスは9つの要素からなっています。 ・顧客セグメント・価値提案・チャネル・顧客との関係・収益の流れ・リソース・主要活動・パートナー・コスト構造 ビジネスモデルキャンバスはヒアリングツールとしても使えます。とある企業の特徴…

Topic98 発明とイノベーションとの違い、それは世の中の進歩に貢献しているかどうか

発明とイノベーションの違いはどんなことだと思われますでしょうか。 それは、世の中の進歩に役に立っているかどうかで見ることができます。 発明をすれば特許を取得をして、知的財産権として守ることもあるかと思います。その特許ですが自社内で眠らせてい…

Topic97 設計なんてしている時間があったらプログラムを書いた方が速くことが進む

「デザイン思考やリーンスタートアップでは、プロトタイピングをして、いち早くかたちにする」このようなことを話すと、設計なんてしている時間があったらプログラムを書いた方が速いし、そんなものだよと言われることがあります。それは、ウォーターフォー…

Topic96 顧客はあなたのソリューションには興味はない 興味があるのは、顧客自身の課題だ

表題にあるのは、とある投資家の言葉です。 この言葉を述べた投資家はこのようにも言います。 何百もの起業家のピッチを聞いてきたが、その多くの時間をソリューションに費やしていて、ビジネスモデルのその他の部分について述べられていない。 あなたのお客…

Topic95 常識外にあることを常識にするのがイノベーション

かつて誰が見知らぬ人の家に泊まりたいなどと思ったでしょうか?Airbnbの登場によって、それは今や常識となっています。 UberやYouTubeも同じですね。かつてはあり得なかったことを実現して成功しています。 あっという間に世の中の常識を覆してしまう企業が…

Topic94 企業が生み出す付加価値とは、顧客の課題の克服に貢献すること

デザイン思考、リーンスタートアップ、アジャイル開発の基本思想にピボット(修正)を繰り返すことがあります。 当然と言えば、当然ですが、ピボットを行うにしても闇雲に行えば良いわけではありません。ピボットを行うにはトリガーが必要となります。そこで役…

Topic93 ビジョンとミッションは不変的な組織の共通目的

デザイン思考やリーンスタートアップでは、ピボット(修正)を繰り返して、より高い理想を目指します。ビジネスモデルはデザイン思考の範疇ではないと思われている方が居られるようです。ビジネスモデルもデザイン思考のプロセスでピボットを繰り返します。ビ…

Topic92 サービスやプロダクツの提供を通じて、どんな体験価値を提供していますか?

とある、近所のファストフード店での実話です。 新装開店をして雰囲気が良い感じになっているので立ち寄ってみました。なのですが、顧客体験価値としては全然いけていませんでした。 ・レジ前に並んでいる客はどんな順番に並んでいるのか分からない・店員は…

Topic91 製品やサービスを購入するときの4つの障壁、その障壁を取り除くことにビジネスチャンスがある

BtoCにおいては、お客さんやお客さんになるかも知れない人が製品やサービスを購入することの障壁となる理由は概ね4つに集約されます。 ・金銭的な理由・能力的な理由・アクセスするうえでの理由・時間的な理由 金銭的な理由とは、価格に見合うだけの価値が…

Topic90 お客さんの表面的な言葉だけでニーズを分かった気にならない

日本マクドナルドの社長をされていた原田氏の言葉です。「お客さんにどんな商品が欲しいかと聞くと、オーガニック、ダイエット、ローカロリーなどのメニューが並ぶが、サラダを出しても売れない。(ハイカロリーの)大型のハンバーガーであれば若い人を中心に…

Topic89「値付けで高価格に設定すること」と「お客さんが高いと思うこと」の大きな隔たり

世の中には高価格な商品が多く存在します。それらの商品に対して、お客さんが高いと思うかは全く別の話しです。 高いか安いかは感情の問題です。高価格な値付けであっても、それ以上の価値を感じさせることができるのであれば、お客さんは高いとは思わないで…

Topic88 お客さんやお客さんになるかも知れない人にとっての課題をどうやって聴き取るのか?

〇〇したい。〇〇になりたい。 これが課題です。課題とはアクションが伴うことです。課題は欲望と置き換えて考えると捉えやすくなります。 お客さんやお客さんになるかも知れない人の欲望を洞察しないことには、マーケットのニーズに応える商品を開発するこ…

Topic87 競合他社に真似されない模倣困難なことはどんなことか?

自社が有料で提供しているサービスを競合他社が無料で提供したらどうしますか?無料で提供するなんてあり得ないと言い切れるでしょうか?それはビジネスモデルのつくり方次第かも知れません。模倣がしやすいサービスであれば、その可能性は否定できないです…