Topic108 PDCAとデザイン思考の違いはマインドセットにある
イノベーションを起こすにはプロセスが重要となりますが、
それと共にマインドセットの醸成も必要となります。
プロセスに注視し、PDCAとデザイン思考のプロセスが酷似していることが指摘されます。
実は、その2つの大きな違いはマインドセットにあります。
PDCAでは、計画に注力します。
一方で、デザイン思考、リーンスタートアップでは、ビジネスの計画よりもビジネスの構築に力を入れます。
アジャイル開発では、膨大なドキュメントを作成するよりは、動くプログラムを作成することに力を入れます。
また、デザイン思考、リーンスタートアップ、アジャイル開発では、お客さんやお客さんになるかも知れない人のことを知ることに力を入れます。
そのために、行動観察、インタビューを行います。
有名なデザイン思考のプロセスにスタンフォード大学から示されているものがあります。
・Empathize 共感
・Define 問題定義
・Ideate アイデア創出
・Prototype プロトタイピング
・Test テスト
Defineですが、問題定義とされますが、「課題定義」とした方がしっくりとくるでしょう。
売るべきものは、お客さんにとっての「理想の未来」です。
理想の未来と現状とのギャップを埋めるためにソリューションを提供するのです。
そのギャップが課題となります。
そのためには、お客さんやお客さんになるかも知れない人のことをよく知ることです。
ユーザの内なるものを洞察するマインドセットが重要なのです。
論理的な思考ばかりではなく、論理の飛躍も受け入れます。
人間は論理的な思考ばかりで行動しておらず、多くの矛盾(ジレンマ)を持っているからです。
「良いデザインとはユーザへの深い理解に根差している」のです。
PDCAとデザイン思考とではマインドセットに大きな違いがあります。
そのマインドセットこそが重要視されるべきです。