イノベーション創出とデザイン思考

ビジネスモデルにイノベーションを起こす

Topic 41 デザイン思考は新市場の開拓に向いていないのか?

市場を大きく2つに分けるとします。
・既存の市場
・新市場
 
デザイン思考の根源的なところは「人間中心」「人間が起源」にあります。
なので、お客さんの声を聴いたり、お客さんの様子を観察したりします。
今いるお客さんを対象にすれば、既存の市場に対するイノベーション創出となりましょう。
 
そこで、デザイン思考は新市場の開拓に向いていないのか?と問われるとすれば、答えは「NO」です。
新市場の開拓にも使えるメソッドだからです。
 
デザイン思考のプロセスは、いくつか示されているが、だいたいは同じです。
「共感」「問題定義」「創造」「プロトタイピング」「テスト」の順と捉えて頂いて大丈夫です。
 
ポストイットを例にします。
発端は教会にいる人の行動観察からです。
教会にいる人が本に挟んであるしおりを落としている様子を見たのが始まりです。
言うまでもなく、挟んであるだけなので落としてしまうのです。誰もが経験があると思います。
 
ポストイットに至る経緯がデザイン思考のプロセスになっています。
「共感」、教会にいる人に対しての共感で、挟んであるしおりが落ちなければ快適に本を読むことができるはずと気づきを得る。
「問題定義」、挟んであるしおりが落ちないようにする。
「創造」、貼ったり、はがしたりを繰り返して行えるしおりを開発する。
 
もとはと言えば、強力な接着剤を開発するはずが、弱い接着剤を偶然に開発してしまって、どうしたらいいのかと思っていたときの発想とのことです。
ポストイットはしおりの役目にとどまらず、メモ用紙やブレインストーミングのアイデア出しなどにも使われています。
ポストイットをしおりと言う人はいないです。ポストイットはポストイットです。しおりとしても使える便利な事務用品と言うことなのです。
今となっては、ポストイットは事務所に欠かせない存在であり、ポストイットの市場ができています。
 
マーケテイングリサーチをすれば、ポストイットの需要を発見することができたでしょうか?
きっと、答えは「NO」です。
 
デザイン思考は、マーケテイングリサーチでは発見できない需要を顕在化するメソッドです。
メソッドなので、それを活用する人次第なのです。それはデザイン思考に限った話しではないですね。
 
以前、革新的なイノベーションでなくともデザイン思考は活用できることを投稿しました。
これは、既存の市場でもデザイン思考が使えるという話しです。
こちらもご参照ください。
http://nakanomasashi.hateblo.jp/entry/2017/08/02/080951

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