イノベーション創出とデザイン思考

ビジネスモデルにイノベーションを起こす

Topic 36 デザイン思考は革新的なイノベーションのためのメソッドなのか?

イノベーションには2種類あります。
・エボリューション 進化
・レボリューション 革新的

デザイン思考は革新的なイノベーション創出のためにあるのか?
製品を進化させることには向いていないのか?と問われるとすれば、答えは「NO」です。
既存の製品を進化させるためにも使えるメソッドだからです。
 
デザイン思考のプロセスは、いくつか示されているが、だいたいは同じです。
「共感」「問題定義」「創造」「プロトタイピング」「テスト」の順と捉えて頂いて大丈夫です。
 
曲がるストローを例にします。
発端は子どもに対する行動観察からです。
ストローで飲みにくそうにしている子どもの様子を見たのが始まりです。
子どもは背が低いのでストローに口が届かないのです。
 
曲がるストローに至る経緯がデザイン思考のプロセスになっています。
「共感」、子どもに対しての共感で、ストローを使って快適に飲みたいはずと気づきを得る。
「問題定義」、子どもでもストローで飲みやすくする。
「創造」、ストローが曲がるようにしてみてはどうか。
更に、製品化となるまでに試行錯誤があったとのことです。
 
曲がるストローは、正しく、ストローの進化です。そして、新しい価値を生み出しています。
 
マーケテイングリサーチをすれば、曲がるストローの需要を発見することができたでしょうか?
きっと、答えは「NO」です。
 
デザイン思考は、マーケテイングリサーチでは発見できない需要を顕在化するメソッドです。
それは、革新的なイノベーションに限らないのです。

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