イノベーション創出とデザイン思考

ビジネスモデルにイノベーションを起こす

Topic 51 真のニーズを知るために「なぜ」を繰り返す、5つの「なぜ」はトヨタの生産方式で編み出された強力な手法

例えば、「料理教室に行きたい」のは、なぜでしょうか?
それは、人によりけりです。
うわべだけの理解に終わらせないように、どうして、そのようなことをしたいのか本当の理由を知ることが必要です。
そのために「なぜ」を繰り返して根本的な理由を探ります。
 
ニーズとは現在の状況と未来の理想像とのギャップを埋めることだと、前回の投稿で述べました。根本的な理由を知ると言うのは、未来の理想像を知ると言うことです。
真のニーズを知るために、本当の理由を探るのです。
真のニーズを知らないことには、ニーズに応えるアイデアを出すことはできないのです。
アイデアはたくさん出します。その中で優先順位をつけるにしても本当の理由を知っておかないとできないのです。
「なぜ」を繰り返すのは強力な手法であると、D.A.ノーマン氏が著した「誰のためのデザイン?」でも述べられています。
 
気をつけたいのは、「なぜ」の問いかけは、因果関係を論理的につなげて答える必要があり、そこに気持ちが行くばかりに発想が狭くなる可能性があることです。
論理的に思考するのは、思いのほかパワーが必要です。
さらに言えば、根本的な理由はひとつではないことがあると言うことです。
「なぜ」を繰り返すばかりに、根本的な理由をひとつにしてしまっていませんでしょうか?
 
「どうして、そうしたいのですか?」
この問いかけをリフレーミングして、
「そのようにしたいと思うようになったいきさつは、どんなことですか?いろいろとあれば挙げてみて下さい。」としても良いと思います。
とりあえずは、何となくでも良いです。理由は、漠然と何となくとしか思ってないこともあります。
その後で、因果関係でどうつながるのか、あるいはつながらないのかを確認する方法もあります。
 
「Why」から「What」へのリフレーミングをすれば、論理的に思考する必要なく、答えることができます。
「Why」の問いかけをするのか、「What」の問いかけをするのか、その時その時で使い分けてみてはどうでしょうか。
 
前回投稿した記事はこちらです。問題と課題の違いを認識して、顧客ニーズを把握することについて述べています。
http://nakanomasashi.hateblo.jp/entry/2017/08/16/073832

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