イノベーション創出とデザイン思考

ビジネスモデルにイノベーションを起こす

Topic 37 デザイン思考では問題定義と創造で発散と収束を繰り返す

デザイン思考のプロセスは、いくつか示されているが、だいたいは同じで、
「共感」「問題定義」「創造」「プロトタイピング」「テスト」の順と捉えて頂いて大丈夫です。
ここで少なくとも「問題定義」と「創造」で発散と収束の繰り返しが必要です。
 
そもそも解決するべき問題は何なのか?
解決するべき問題とは、顧客ニーズです。
昨今のようにサービスもプロダクツも満たされている世の中では、自分自身にどんなニーズがあるのかも分からないのです。
言い換えれば、お客さんにニーズを問いかけても答えは返ってこないのです。
そこで、問題定義フェーズでは、ニーズを見つけるための発散と収束が必要となります。
次に創造フェーズでは、問題の解決策を見つけるための発散と収束となります。
 
英国デザイン協議会は、問題定義での「探索」と「定義」による発散と収束と創造での「展開」と「提供」による発散と収束が必要としています。
これをダブルダイヤモンドモデルと言います。
 
問題定義と創造のフェーズでは、とにかくアイデアを出します。
量が質の高いアイデアを出すのです。
 
発散と収束の繰り返しは、組織のマネージャーをイラつかせるものかも知れないです。
マネージャーは自由な発想を求めながらも予算とスケジュールの制約を求めるのです。
さらには、新しいアイデアを求めながらも失敗を認めないことがあるのです。それはマネージャーの保身かも知れません。
リソースは有限なので、組織の力学とのジレンマが発生することが多々あります。
往々にしてこのジレンマがイノベーション創出を阻んでいます。
 
「優れたアィデアを手に入れるいちばんの方法は、アィデアをたくさん持つこと」
ノーベル賞受賞 ライナス・ポーリング
 
参考文献 誰のためのデザイン? D. A. ノーマン(著)

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