Topic113 どうしてフレームワークではなく、キャンバスと呼ぶのか?
ビジネスモデルキャンバス、バリュープロポジションキャンバスの原著といえば、下記の2冊です。
・バリュー・プロポジション・デザイン 顧客が欲しがる製品やサービスを創る
・ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書
これらの書籍では、フレームワークという言葉は用いられていないです。
少なくとも筆者は見たことがないです。
フレームワークといえばロジカルシンキングですね。
「もれなく、だぶりなく」チェックが出来るので、フレームワークは有用なツールとされています。
確かに、便利なツールとしてビジネスの現場で活用されています。
MECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)とも表記されます。
物ごとを分析するには重宝します。
では、ビジネスモデルキャンバス、バリュープロポジションキャンバスは、
フレームワークといわないのでしょうか?
パッと見には、フレームワークに見えます。
両キャンバスを開発した、アレックス・オスターワルダー氏によれば、
ビジネスモデルデザインには幾つかの段階があり、
チェックリストとして用いることは、その初歩段階に過ぎないのです。
ビジネスモデルにはストーリーがあり、その先にはリ・デザインによる発展があります。
要するにチェックリストとしてだけに用いるツールではないということです。
ロジカルシンキングのように分析ツールとして用いることも出来ますので、
そういった意味では、フレームワークとも呼べなくもないですが、
開発者が狙っているところではないのです。