イノベーション創出とデザイン思考

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Topic 46 セブンプレミアムは「手軽さ」と「上質さ」のトレードオフであるという固定観念を捨てて実現した

コンビニエンスストアの価値はどんなところにあるでしょうか?
価値とは選ばれる理由です。
コンビニエンスストアで買い物をする理由は何ですか?と問われると「手軽さ」「便利さ」と答える方が多いのではないでしょうか。
 
流通業者が独自に開発した商品のことをプライベートブランドと言います。一方で、メーカーが開発した商品のことをナショナルブランドと言います。
プライベートブランドはナショナルブランドより割安感があります。
ところが、セブンプレミアムはプライベートブランドでありながらも割安感による「手軽さ」を最優先としないことに基本コンセプトがあります。
それよりは、「上質さ」を優先して追求することにしたのです。
消費者は、「手軽さ」だけでも、「上質さ」だけでも満足しないと発想したのが発端とのことです。
お客さんの立場で発想するとすれば、割安でなかろうと良いものであれば買うと言うことです。
コンビニエンスストアを利用するお客さんで「上質さ」を求めている人は少数派です。そこであえて「上質さ」を求める少数派をターゲットにしたということです。
 
プライベートブランドとは割安感があるものと言う固定観念を捨てたのです。
人はだれでも何かしらの「パラダイム」に囚われています。
それをあえて捨てて発想することも必要なのです。
 
参考文献 売る力 鈴木敏文(著)

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