イノベーション創出とデザイン思考

ビジネスモデルにイノベーションを起こす

Topic 20 5W1Hを使いこなす、「なぜ」をリフレーミングして顧客の状況(コンテキスト)を理解する

「なぜ」は5W1H「What」「Who」「When」「Where」「Why」「How」の中で異質な存在です。
なぜ?と問われると論理的な思考が必要となるからです。一方で、その他の4W1Hは論理的な思考がなくとも答えることができます。
なぜ?なぜ?と繰り返して物事の根本的なところに迫るのは、トヨタ生産方式の一環として有名です。
自問自答で「なぜ」を繰り返すならともかく、他人に「なぜ」「なぜ」と問いかけるのは、論理的な思考を強いることになり、想像以上に負担をかけることになります。
 
事務所を借りたいニーズがあるとします。
どうして事務所を借りたいのか?と「なぜ」「なぜ」と繰り返すと事務所を借りたいニーズの根本的なところに迫ることは可能でしょうが、ここで、「なぜ」をリフレーミングしてみます。
 
「What」 事務所でどんな仕事をしたいのか?
「Who」  誰と仕事をしたいのか?
「When」 いつまでに事務所を借りたいのか?
「Where」 どこに事務所を借りたいのか?
「How」  どのように借りたいのか?
 
ニーズの本質を知るには、どんな状況にあるのか、コンテキスト(context)を知ることが必要です。
状況によっては、事務所と言っても、コワーキングスペースが最適かも知れないのです。
 
自社のお客さんのペルソナとなる人は、どんな状況にあるのか「なぜ」をリフレーミングして発想するのは有効な手段です。
お客さんに問いかけるときも「なぜ」「なぜ」と問いかけるのではなく、「なぜ」をリフレーミングして必要な情報を聞き出してみてはどうでしょうか。
 
参考文献「いい質問」が人を動かす 谷原誠(著)

f:id:nakanomasashi:20170717142329j:plain