イノベーション創出とデザイン思考

ビジネスモデルにイノベーションを起こす

Topic 8 ビジネスとしてやっていけるのか?

優れている価値提案には3条件が備わっていると、1回目の投稿で述べました。
 
・Desirability 価値提案はターゲット顧客の欲望を満たす
・Viability 価値提案を受け入れ、継続が可能なマーケットが存在する
・Feasibility 価値提案を実現するだけの経営資源を調達可能
 
今回は、この条件について視線を変えて述べたいと思います。
Viabilityは、企業の内部環境にも目を向ける必要があります。企業会計に対する視点です。
ステークホルダーに分配ができるだけの利益を確保することが可能なのか?
事業を継続するのに必要なキャッシュ(運転資金)を確保できる仕組みがあるのか?
将来のビジネスにつなげる内部留保は確保できるのか?
 
Feasibilityは、特に人財面は今後ますます厳しくなることが予想されます。
昨今の労働市場を鑑みると、少子化で労働人口が減少して人手の確保が厳しい状況は加速するでしょう。
さらに、国内産業では、長年のデフレ経済により、設備投資、人財への投資が十分になされておらず、生産性は低下している現状があります。
少ない人財でもやっていけるように必要な投資を行い、生産性を上げることが必要です。
 
顧客の欲望を満たすアイデアの発想をすると共にビジネスとしてやっていけるのか、企業の内部環境を検証するプロセスが必要です。
ビジネスモデル・キャンバスは内部環境の検証にも便利なツールです。
 

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